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レスラー 2008年 アメリカ 115分

第65回ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞作品
監督/ダーレン・アロノフスキー
脚本/ロバート・シーゲル
出演/ミッキー・ローク(主人公・ランディ)
     マリサ・メイ(ストリッパー・キャシディ)
     エヴァン・レイチェル・ウッド(ランディの娘ステファニー)
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 何とも切ない映画である。
多分、「ハルク・ホーガン」をイメージしていると思われるランディという金髪(実は染めて金髪にしている)の落ちぶれたプロレスラーが主人公。30年程前には超人気プロレスラーであったが、恐らく当時のギャラなどは浪費してしまい、今でもその老いた肉体だけを頼りに、僅かなギャラで何とか食い繫いでいる。同時期同じく人気のあったプロレスラーは既に引退し中古車販売業で成功している者もいるがつまり計画的、堅実に生きる事ができない不器用な人間である。
いい年をして分別が無く直情的に生きてしまう。今迄愛情を持って接してこなかった実の娘との関係修復も二日酔いで台無しにしてしまい、自暴自棄になってしまう。 
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製作サイドは主人公に「ニコラス・ケイジ」をキャスティングしていたそうだが監督は「ミッキー・ローク」を主張して譲らなかったとの事。多分意図したのだと思うが俳優として落ちぶれ気味の「ミッキー・ローク」が主人公のイメージと重なり作品として説得力が増したように感じる。
 結末も救済や希望もなく破滅的なシーンで終わってしまう。邦画、洋画を問わず過去このような辛口の作品は必ず作らてきた。そして映画を観終わった人間は考えるのだ、人は堅く生きなければならないと。
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個人的な評価/★★★☆(5点満点)
お勧め度/★★★☆
理由/甘口の映画ばかりでなく辛口の映画も観ましょう

by sade-adu | 2012-01-22 21:09 | 映画2000年代以降