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Vespa PX125 Euro3 板金修理  2018年12月2日

 1年ぐらい放置していたが重い腰を上げてレッグシールドの板金修理を実施。
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 購入後走行1,000kmを越えた頃、自宅駐車場で暖機後にエンジンを掛けたままバックで車庫出ししている時、向きを変えるのに左手首を捻ったのだろう、ハンドシフトが回転し1速に入ってしまい飛び出した。そのまま1m程先の自宅コンクリート壁に激突! 車体左側のレッグシールドがウィンカーを中心にべっこり凹み、収納ボックスも歪んでしまった。
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 幸いにしてウィンカーレンズは割れず、塗装の剥げも無かったが購入早々ぶつけてしまい、精神的な落ち込みは酷く暫く放置。その後1年位修理せずにそのまま乗っていた。修理のため近所の自動車の板金屋を訪ねたところ「うちはバイクの修理は扱っていない、それにこれは難しくてできないな」とおよそプロの板金屋とは思えない発言を聞き、自分で修理する事を決意! 考えた末、サンドウィッチ方式でゆくことにする。

 まずは歪みが少ない収納ボックスから修理開始。曲がった所だけ集中的に直そうとしても曲がった場所は元に戻らず周りが歪んでしまうので、側面の型紙を作り当て板を用意しクランプで挟み込んだ。冷えた状態で一度曲がってしまうと分子構造的(?)にその形を維持しようするらしいので本当は熱しながら修正すると良いらしいのだが、塗膜の熱耐性が判らないため温めずに修理した。半日挟んだままにして、半日外したままにして、また挟んでを数回繰り返した。
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 素人が完璧に直すのは無理と判っていたので、適当なところで良しとした。上段の写真が手で多少曲がりを直した状態。下段はクランプで数回挟んだ後。写真では判り難いが歪んだ線の跡は残った。
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 修理が難しいのはレッグシールドの部分。モノコックボディなので車体から外す事ができない。また曲線が三次元的で車体中央部と外側の曲がり具合が異なる。当初は複雑な曲線を再現すべく型紙を複数作り、薄めの板を積み重ねて造作しようとしたが曲線が滑らかに再現できない。二次元的な曲線となってしまうが諦めて太い角材から切り出す事にしたが、電気のこぎりは歯が通らないため使えず手作業となり10㎝くらい厚さがあるので切るのが大変!
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 切り出すだけで数時間掛かり、真夏の作業でクラクラした(笑)
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 収納ボックスの修正と同じ手順で、一晩挟んで、外して修正具合を確認、また挟んで一日待つを数回繰り返して適当なところで妥協。サンドウィッチする時にかなりの圧力を掛けるので塗膜が傷まないように薄いゴムシートを間に挟んだ。
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 写真では判らないがウィンカーの周りにかなり歪んだ後が残ってしまったが素人板金の限界と判断し終了! 
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 並べて比較するとこんな感じ、素人ならまぁこんなもんでしょう!
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 今回板金修理に使用した道具と材料は以下の通り。糸鋸は歯が通らず無駄になってしまった。鋸は曲線加工専用の物を使用しないと希望の曲線に沿って切る事ができない。また高いがクランプは大きなものが使い易かった。小型の物を買わなければ2個で済んだと思う。修正するための木材は曲線の曲がり具合を変えた2種類を用意して挟む場所を変えて調整した。
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 フロントのフェンダーやリヤの左右のサイドカバーを凹ませてしまった場合は最悪交換するという選択肢があるが、国産のスクーターと異なりレッグシールドの場合は外すことができないので今回の方法で修理した。ご自身で修理を検討している方の参考になれば幸いだ。

by sade-adu | 2018-12-02 15:23 | Vespa PX125 Euro3